私たちは患者さんへの最良の治療を提供するように努めていますが、同時に病気の診断や治療法の改善も常に試みています。
ある治療法が他のものと比べてすぐれているかどうかは、患者さんにご協力いただいて治療した結果を科学的に評価しないと結論がだせません。
新しい治療法の開発のためには、それがどのような病状の患者さんにどの程度役立つか、また、安全性に問題がないかなどを患者さんの協力のもと、確かめる事が必要になります。
この研究のことを臨床試験と言います。臨床試験とは、参加することに同意した患者さんのみに行われるものです。
また、患者さんに治験を含めた臨床研究、先進医療に関する情報を提供するとともに、必要に応じて適切な医療機関に紹介しております。
研究情報の公開について(オプトアウト)
通常、臨床研究を実施する際には、文書もしくは口頭で説明・同意を行い実施をします。
臨床研究のうち、患者さまへの侵襲や介入もなく診療情報等の情報のみを用い研究等については、国が定めた指針に基づき「対象となる患者さまのお一人ずつから直接同意を得る必要はありません」が、
研究の目的を含めて、研究の実施についての情報を公開し、さらに拒否の機会を保障することが必要とされております。
このような手法を「オプトアウト」と言います。オプトアウトを用いた臨床研究は下記の通りです。なお、研究への協力を希望されない場合は、下記文書内に記載されている各研究の担当者までお知らせください。
癌に関する臨床研究・臨床試験の状況
胃がん
- 切除不能・再発胃癌に対するパクリタキセルと5´-DFUR併用療法の第Ⅱ相試験(山口大学消化器・腫瘍外科)〔終了〕
- 進行再発胃癌に対するTS-1単独療法/TS-1+レンチナン併用療法による第Ⅲ相試験(JFMC36-0701:がん集学的治療研究財団)〔終了〕
- 進行・再発胃癌に対するTS-1隔日投与法+レンチナン併用療法を検証する第Ⅱ相試験(山口大学消化器・腫瘍外科)〔終了〕
- 切除不能・進行再発胃癌を対象とした2次治療例におけるWeekly nab-Paclitaxel+Ramucirumab 併用療法の有用性を検討する第Ⅱ相臨床試験
大腸がん
- 進行再発大腸癌に対するCPT-11と5´-DFUR併用療法の遺伝多型に基づく第Ⅱ相試験(山口大学消化器・腫瘍外科)〔終了〕
- 術後補助化学療法におけるフッカピリミジン系薬剤の有用性に関する比較臨床試験(治癒切除後直腸癌に対するUFT療法とTS-1との比較研究(JFMC-35-C1(ACTS-RC):がん集学的治療研究財団)〔終了〕
- 進行・再発大腸癌に対するmFOLFOX 6療法と新規エピトープペプチドカクテル療法の併用効果を検討する多施設共同第Ⅱ相臨床試験(山口大学消化器・腫瘍外科、東京大学医科学研究所)〔終了〕
- StageⅡ/StageⅢ結腸癌治癒切除例に対する術後補助化学療法としてのmFOLFOX6療法の認容性に関する検討(JMFC41-1001-C2:がん集学的治療研究財団)〔終了〕
- 大腸癌に対するPSK有効症例指標の探索に関する無作為比較試験2次研究(山口大学消化器・腫瘍外科)〔終了〕
- 切除不能・進行再発大腸癌に対する2次治療としてのTS-1+CPT-11+α(Panitumumabu/Bevacizumab)併用療法の有効性、安全性を検討する第Ⅱ相試験(UGT1A遺伝子多型と下痢の相関の検討)〔終了〕
- EGFR陽性及びKRAS codon G13Dの進行・再発の結腸・直腸癌に対するBSCとCetuximabとIrinotecan+Cetuximab併用療法のランダム化比較第Ⅱ相試験(山口大学消化器・腫瘍外科)〔終了〕
- StageⅢ結腸癌治癒切除例に対する術後補助化学療法としてのmFOLFOX6療法またはXELOX療法における5-FU系坑がん剤およびオキサリプラチンの指摘投与期間に対するランダム化第Ⅲ相比較臨床試験(JFMC47-1202-C3:がん集学的治療研究財団)〔終了〕
- 治癒切除不能な進行・再発の結腸・直腸癌患者を対象としたTFTD+Bmab療法の治療継続性を検討する第II相臨床試験
その他
- 切除可能境界膵癌に対する術前化学療法に関する多施設共同前向き観察研究
- 血液・生体標本および切除標本を用いた、各種治療効果および毒性予測の検討(山口大学消化器・腫瘍外科)
- 乳房専用PET検査の有用性について多施設探索研究(山口大学消化器・腫瘍外科)
「専門医制度と連携したデータベース事業について」PDFF